カテゴリ:関連3. 原発と不二越訴訟( 3 )

シリーズ福島原発・大惨事を考えるー不二越闘争と日本の核武装ー

(2)戦時中・植民地朝鮮での核爆弾工場の実態

内容を記した米国公文書が公開され、2005年6月12日、韓国MBC(文化放送)が詳細に報道した。MBC放送は、現政権から現在も弾圧の最中である。日本では共同通信が配信し、朝日新聞は具体的内容を掲載せず。以下の記述は、MBC報道の概略によったものである。

第2次大戦時、日本原爆開発

ミッドウェー海戦での敗北後、情勢が不利になるや、日本軍部は、情勢をいっき逆転させる原爆を開発することを急務とした。これを東大・理研に指示する。核物理学の分野で世界的水準の理化学研究所は、粒子加速器のウラン分離筒を導入し、本格的に原爆開発に乗り出すことになる。

当時、 原爆の開発チームの中心人物だった物理学者である仁科芳雄、湯川秀樹、朝永振一郎等は戦犯から除外された。更に戦後は、米国の後ろ盾で戦後初のノーベル物理学賞を湯川に受賞させた。彼は戦後「非核」を語る学者である。湯川にあこがれ夢見た青年科学者は物理学者として育った。湯川は、原発建設(核の平和利用)にも重要な人材として参加する。

科学技術庁設立には湯川が正力松太郎と同席した。平和主義者と革新政党も超党派で参加した。日本の核(夢の原子力=平和な原発)が「平和と民主主義」の名で出発した。戦後も核理論・技術においては、主観的良心派を取り込む。中曽根・吉田・岸・正力などは、敗戦は科学技術の遅れと総括する。学術会議は「民主・自主・公開」の名で「平和な原子力は人類の叡智」と自己欺瞞して核武装を担う。総体として戦時中とは断絶しない歴史を持つ。

興南の秘密工場、その中では何が開発されたのか?

1945年3月の東京大空襲で日本国内での開発が難しくなると、日本軍は、朝鮮北部の興南(フンナム)で原爆開発を続けている。 当時、興南は窒素肥料工場、化学工場など大規模な工業団地が入った新興都市だった。しかも、原爆の開発に必要な電気がアジアで最も豊かであり、海軍基地が入っていた。 興南工業団地は、平時には肥料や化学薬品を作るが、戦時には、すぐに軍事用に転用が可能なものだった。 興南での原爆開発は秘密プロジェクト だった。 ウラン濃縮には、「ガス拡散法」と「遠心分離法」も行われた。
ジェットエンジン開発が興南の主目的だったが、長距離ミサイルも開発していた。   

日・独の連携したヒトラー政権下での原爆開発は秘密にされた。ナチスが1944年から45年にベルリン近郊に原子炉を設置し、濃縮ウランを使った小型核兵器を開発した点と日本も時期が一致する。 日本はナチス・ドイツと密接な技術連携をしていた。ウランも日本にUボートで輸送された。

1945年8月、興南沖合で原爆実験?

1947年の連合軍司令部の情報レポートによると「 1945年8月12日興南沖で閃光とキノコ雲を伴った爆発があり千ヤードほどの直径の火の玉が空に湧いた。 通常爆弾は、これだけ大きなキノコ雲が不可能だった。敗戦後に米国からは日本が興南原爆実験のため降伏を遅らせたとの疑惑を生んだ。軍は人間魚雷、潜水艦などに原爆を搭載し、神風式に攻撃する計画を立てた」「日本の核兵器開発に参加した科学技術者は開発の真相を米国に詳細に報告する代わりに戦犯免除を受けた」以上の記述は、当時の研究者、興南勤務の技術者から米軍が証言を集約した文書である。米の公文書で公表されたが、日本のマスコミは無視した。
関東軍731部隊の医師も全く同様である。ワシントンの指示で戦犯免責と引き換えに人体実験の全資料をアメリカに引き渡した。それを基に米国が朝鮮戦争やべトナムで化学兵器を実戦使用した事は良く知られている。また、731部隊の医学者は戦後薬害のミドリ十字による血友病患者のエイズ感染や、加害企業の立場から患者の切捨てに加担した。

陸軍と海軍の核兵器開発
(日本で公表された事は限られている)


陸軍は仁科理研(ニ号研究)、海軍は荒勝京大研究室(F研究)の二つの流れがあった。湯川はF研究班である。
彼らは戦後一貫して真実を語らなかった。戦後、核廃絶・平和運動を語る以上は、
戦時中に自己が担った真実を反省して語るべきとの声があった。しかし、マスコミは「湯川は日本の誇り」として真相を発表しなかった。興南原爆実験は爆発事故説、化学爆発説も現在あるので真相は不明である。この記述はMBC発表の米公文書に従った。

日本と米国の両側からの原爆の意味

米国はマンハッタン計画で核爆弾を約22億ドルの巨費で造った。完成しても実戦投下しないなら、大きな無駄として政権の問題になる。勝利を原爆投下で飾り、戦後冷戦の主導権を取り、米が世界を圧倒する意味があった。原爆を投下し米国勝利で大戦を終わらせる為に、米軍は原爆投下目標都市には大空爆を避けていた。世界初の原爆投下とは、世界政治と更に被爆者への人体実験であった。

日本の敗戦は、国体護持・天皇延命
財界と官僚機構の基本骨格が維持された


敗戦は天皇制護持を絶対条件としていた。1944年2月、天皇に近衛文麿が上奏文を読み上げ「敗戦は避けがたい。直ちに終結を」と述べた。しかし、天皇は「もう一度戦果を挙げて」と戦局挽回を述べる。天皇を平和主義者に偽装する者は「植物学者の天皇は、軍に原爆の開発禁止を命じた」と今も虚偽を述べているが、天皇は逆に核兵器開発に戦局挽回の希望を持っていたのである。

だが、興南の原爆も実戦配備するには更に半年は必要だった。B29の本土爆撃で最早日本は焦土であった。沖縄戦、ヒロシマ・ナガサキ、更に戦争が長引けば朝鮮の核工場も爆撃される。最早、原爆が有ろうが無かろうが敗戦は必至。事態は決していた。
天皇制延命を担保に、玉音放送では「敵は残虐なる爆弾を使用して無辜(むこ)を殺傷し…民族の滅亡を招来する」と敗戦の理由に述べた。ニ号研究で核兵器の開発を担った仁科博士は「核爆弾は戦争終結に役立った」と無責任にも述べている。
天皇は核爆弾から日本民族を守ることを口実にして、国体護持と天皇延命に利用した。

占領下で米国は被爆者を人体実験の調査対象(ABCC委員会)として扱った。日本政府も被爆者認定を爆心地からの距離で極少数だけとし膨大な内部被曝者を完全無視した。その結果、圧倒的多数は「原爆棄民」にされ、更に韓国・朝鮮人に露骨な民族差別をして放置し、現在に至るのである。(つづく)
________________________________________
韓国MBC放送とは?

公営放送局である。形式的には民間放送局だが70%株を政府機関(放送文化振興会)が支配する。MBCは韓国民主化運動における進歩的報道で知られた。だが現政権になり次第に人事介入をはかり、MBC社長を解任し大統領系社長に代える攻撃を行った。MBC労組は2010年2月、圧倒的スト権を確立して、4月5日AM6時から全面スト突入。MBC門前でピケを張り新社長就任を阻止した。しかし、大統領府・公安権力は過去の軍事政権と同じく「集会・放送・公務員の表現自由全面禁止」を行い弾圧包囲網をひき、放送予定番組禁止・出演者規制を行っている。日本核兵器開発の特別番組(2005年6月)の詳細はネットから削除された。

MBC放送局からは、富山・不二越に2010年10月、取材に来た。その際には、年末か年頭に特別番組として放送を行うとの話だった。だがその後、MBC社長交代の攻撃への労組全面スト・新社長就任阻止闘争への弾圧で「不二越訴訟支援日本現地取材放送」は取りやめになったまま。韓国政府は不二越と合弁企業を行う国策であり、国策と違うとして放送禁止番組になったと思われる。
by fujikoshisosho | 2011-10-10 17:17 | 関連3. 原発と不二越訴訟

シリーズ福島原発・大惨事を考えるー不二越闘争と日本の核武装ー

(1)核とは?原発とは? 

日本は唯一の核被害者だと強調して、アジアへの加害者だという視点を失って戦後平和運動を行いました。アジアへの戦争責任・強制連行問題は、沖縄、核・フクシマと同じ根っ子で全てが繋がっています。
過去の戦争では、人類と地球の生命体が全滅すると考えませんでした。しかし、チェルノブイリ1基の原発・爆発と違い、福島4基以上の世界的放射能汚染は、今後継続的に垂流す点で空前です。世界の人類と生命体が数十年のうちに滅びる現実性を持っています。我々は地球の生物の行方を決める歴史の選択をせねばならない所に直面しています。

①核と人類は共存出来ない。自然界のウランと核の関係は?

自然界で一番重い元素がウランです。地球誕生は46億年前と言われます。熱球の原始地球には宇宙線が降り注いでいました。地球誕生初期のウランは自然崩壊して殆ど安定した鉛になりました。今の地球ではウランは極少です。海水1トンに溶け込んでいるウランは3.3mgです。天然のウランは、核分裂を起こさないウラン238が99.3%、核分裂を起こすウラン235が0.7%含まれています。質量の差は僅か中性子3個分です。ウラン238の半減期は44.7億年、ウラン235は半減期7億年です。ウランは土の中にもあります。自然放射能で宇宙線と同じく自然に眠っていました。ウランは悪者でもなく、人間が発見した当時も研究の対象でした。自然なウランを「核」とは言いません。

1939年9月、第二次大戦が起こり、ウラン爆弾の可能性が検討されました。戦争以前の各国科学者は、一堂に会し研究を発表していましたから、同じ水準です。41年に米国・独・日本の政府・軍、科学者が、ウラン兵器(核爆弾)研究を始めました。ウラン鉱脈が探査され発掘されます。

ウランは自然界には極微量しか存在しませんから、核分裂を起こすウラン235を取り出すのは至難の技術です。そのために巨大電力が必要な大国家プロジェクトです。国力が一番の米国で、最初にウラン濃縮がされました。ウラン235を100%近くに濃縮したら大変な事になるのです。鼠算で放射能が瞬間的に増え、大爆発が起るのです。これを「臨界」と言います。自然界のウランは超濃縮されて「核」にされました。

ヒロシマ原爆はウラン爆弾です。ウラン235の臨界量は22㎏ですが、ヒロシマ原爆は60㎏(反応1㎏)でした。ウランの爆発では、更に自然界に存在しない超ウラン物質が多く生まれます。重い元素のプルトニウムも出来ます。長崎に投下された原爆はプルトニウム原爆です。原子炉でウラン238が中性子を吸収して、プルトニウム239が作られます。ウラン濃縮と違い、大電力を必要とせず、5kgの臨界量でプルトニウム原爆が出来ます。

②国家・軍・産業界が大量殺人兵器として「核」を登場させた

研究室の中でウランは殺人をしません。しかし、研究室を維持する財政は、国家・産業界が握っています。基礎研究を国家・産業界が保障している目的は、研究者に知的満足を得させる為ではなく、戦争を準備し、財界の利益に結びつけることです。そのために、日頃は学問の自由を与え研究させているのです。基礎研究が実際の核(原爆)になるには、国家総力動員で、学者・各技術者・電力・土木産業も動員します。今は資本主義(又は、利益集団が支配した国家)であるので、政府・産業界・軍の意思に民衆を従えます。第二次世界大戦は世界市場の支配争奪戦でした。後れた独・伊・日と、先進強国の米・英・仏との世界市場の分割戦争でした。そこでウランは「核」=大量殺人兵器になりました。

③ 原子力と言えば、「核」兵器だとの認識が重要

原子爆弾の重大な問題は通常爆弾と違い、爆発の衝撃波・熱線で殺す以外に、核反応で放射性物質(超ウランという自然界にない放射性元素)を新たに作りだすことです。放射能で即死する以外に、放射性物質が空気や水、食物などから体内に入り、各細胞をずっと傷つけます。自然界に安全に存在していたウランを人工的に濃縮して臨界に達すると、魔物が生み出されたのです。科学は越えてはならない一線を越え、「核」を生み出したのです。

一部の科学者は恐るべき兵器の認識を持って恐怖しました。アインシュタインは実戦に使用しないように要請文を書きます。ですが、国家・軍は使用の為の努力をしているので、無邪気な意見は無視されます。ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下の目的とは、戦争終結でなく人体実験でした。

④ 原発の登場は、核の平時:平和利用-Atoms for Peace

戦後、米国が核で世界の圧倒的優位に立ったのですが、続いてソ連も核を持ちます。英国も持ちます。米国の核独占は崩れました。米ソ核実験で地球は放射能汚染されました。

米国は産軍政学一体の社会です。明るいクリーンなイメージで核政策を更に追求します。核兵器の技術を産業界に合致させて、平時用の核政策を作りました。アイゼンハワー大統領は「原子力平和利用-Atoms for Peace」(1953年12月)を国連総会で高く掲げます。米原子力産業会議(原子力機器製造業、金融業、建設工事、電力会社)と政府と軍が推進します。当時、米ソの宇宙競争が激化しています。そこに原子力平時利用が加わりました。従って、原発とは最初から安全性、経済性を無視した「核戦争の平時的延長」です。

商業用原子炉は、1957年12月に米国で稼動します。核兵器製造のための原子炉が、夢の新エネルギーとして衣を換えたのです。当然にも危険が予想されましたし、燃料使用後の核廃棄物を如何にするか、研究もしないままです。爆弾と違い、ゆっくりと燃やすことは人の手に負えない無謀で危険な行為です。爆発=原子炉暴走を避けて、ウランが効率よく反応するために減速材、冷却機能も必要です。爆発前の緊急炉心冷却装置も必要です。全て手探りですから、想定外・安全と信じないと一切何も出来ません。原発とは、核反応で生み出す熱だけを蒸気タービンに取り出す作業です。炉心に近い高圧水蒸気は放射能が高く危険です。熱交換器で第二次の水蒸気に熱を伝えます。それらを放射能で人間が近づけない世界で全て行います。人間は計器で判断する以外に全くありません。操作を間違う事は必然です。また、新たな放射性物質を原子炉で多量に生み出しています。核は兵器であり、当然安全性の研究などありません。原子炉は無謀にも行き先不明で運転を開始しました。廃棄物研究なしで運転したら事故になる事は当然です。

米ソ核競争の延長で考えた「政治的産物の原発」が、人類と生物を皆殺しの地獄へ出発させました。米ソ核実験、再処理事故、フクシマ、チェルノブイリ、劣化ウラン弾、六ヶ所村処分場……核の時代とは何か?行く先は人類絶滅を想起させます。政治や産業界は、目先の欲にとらわれて人類の安全は全く考えません。

⑤ 人類・生物への重大な罪 

米国は、広島・長崎への原爆投下で人体実験をしました。その後も核実験を続け、平和の名で原発・核を世界に拡大しました。私たちには、核を美化する原発推進者を断罪する勇気が必要です。核は自然の破壊者です。私たちの怒りが無いと、狡猾な権力者に負けます。廃炉工事は実に大変です。今や福島では毎日地下水が汚染されています。実は不可能ですが、原子炉全体を封鎖しなければなりません。校庭の表土を入れ替える程度は気休めです。核から誰も逃げられない状態にいるのです。全ての原発を廃炉に!闘いの第一歩が始まったのです。(文責:村山)

(以下、次回につづく)
(2) 戦時中・植民地朝鮮での核爆弾工場の実態(米国公文書)
(3) 戦後も密かに日本の核を「原発の名」で進めた科学技術庁
(4) 米世界核戦略と日本の原発(日本核兵器保有・英国防省秘密報告)
(5) 原発と核燃料サイクルは人類生存の危機 
(6) 植民地支配の継続・不二越
by fujikoshisosho | 2011-07-08 14:10 | 関連3. 原発と不二越訴訟

3.11原発震災について

3.11原発震災について
原発・核兵器犯罪集団はこの世界から永久に立ち去れ!
共同代表代行 李龍海(イ・ヨンヘ)

自然の無尽の無償性なくして私達は一瞬たりと存在することができない。しかし自然は時としてその無償の位相を一転し、圧倒的エネルギーを爆発させ価値の劇的交換を私達に強いる。東北関東の地震に伴う巨大津波はありとある生活資源と共に数万の人命を黒い海の底に奪い去った。白い幾千匹の龍蛇のような連波が沿岸の幾多の街に襲いかかる様が何度もテレビで流され、誰しもぼう然と言葉もなく見入る他なかっただろう。 

津波が引くと同時に、福島第Ⅰ原子力発電所において冷却材喪失という危機的事態が6機の原子炉全てで連続した。16日後の今なお4機の原子炉から放射性物質が放出され続けている。周囲の地表と海のあらゆるものが収拾不能の高濃度の放射性物質によって汚染され東北関東一帯に降り注いでいる。おそらくチェルノブイリの数倍の放射性物質の塁塊が現場で外気にさらされている。

これが上空に飛散しジェットストリームによって世界を一巡し、今度は東海(日本海)側に回帰、降下する。3号機で使用中のMOX燃料の中のプルトニウムがこれに混入している可能性は充分にある。

たった角砂糖5個分で日本全滅と言われるこの地上最悪の毒物プルトニウム(以下Pu)。これを含むMOX燃料を3号機で使用している事実に、プルサーマルへの影響を怖れてか政府は2週間以上も全く言及せず検出も怠ってきた。

エリート脳液状化症候群の枝野は水素爆発の際のコメントで、各建屋にある使用済核燃料の危険性を最初から完全に無視した。また4号機は炉心に燃料棒はなかったが、5,6号機の炉心には燃料棒が部分的に入ったままである。安全を誇張・偽造する政府や東電、報道解説者、推進派の学者達の処世を専らとする不気味な顔をテレビで見るたび、昔友人に教えられたある小説の題名を思い出す。『一目見て憎め』。顔つきで人を判断することは間違いではない。  

以下今回の事態の危険性を、田中三彦氏 (元原子炉製造技術者、福島4号などの原子炉圧力容器の設計に関わり「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」呼びかけ人) の議論に沿って述べる。

1.2.3号機で冷却材喪失により炉心溶融という危機的事態が発生し、結果剥き出しになったジルコロイド合金被覆管の熱溶解から水素が発生し二つの建屋上部が大爆発した。冷却水を喪失し露出した燃料棒は、2800度の熱に自ら飴のように捻じ曲がり溶落する(メルトダウン)。3号機燃料中のPuは通常単体では融点が639.5℃、沸点が3230℃だが、この場合ウランと混在しているため、融点も沸点も単体時よりかなり低い温度で相転位する。これらが適切に冷却されない場合、溶けた燃料の灼熱の塊(デブリ)が制御棒の導入管を伝って格納容器に滴り落ちる。これがメルトスルーであり水蒸気爆発と同時に地球貫通の怖れがある。これを防ぐために主蒸気逃がし安全弁(約90気圧で自動開放)により原子炉圧力容器(臨界時約70気圧)から圧力チェンバー(正16面体の冷却材入り圧力抑制室)そしてベント管を通じて、気化物質を格納容器内に排出するシステムが原子炉破壊を防ぐ最終手段となる。  

ところが3月26日あたりに公表された炉内圧力の急変を示すデーターから、水素爆発は主蒸気逃し弁からベント管を通じて圧力を逃がすことで発生したのではない可能性が出てきた。1―5号機はマークⅠと呼ばれ、格納容器が小さく構造が複雑な40年前の欠陥炉。圧力容器から格納容器に突き出た幾つもの再循環配管(57トンの循環ポンプが2機、支持構造なしに対配管加重で設置)を持つ。その配管群の亀裂、また一次冷却系の配管あるいは配線貫入管の損傷、それらによって圧力容器の主蒸気が格納容器に直接放出された模様である。そのために、1号機では格納容器の圧力(設計限界圧力は約4気圧、通常1気圧)が地震直後にすでに8気圧と公表され、格納容器上部のトップヘッドと呼ばれる蓋の接合部から大量の水素蒸気が噴出、建屋上部に充満、早期に爆発した。同様の機序により3号機からはPuが野外に出ていて不思議ではない。さらに危険性は増幅しつつある。 

2号炉の格納容器下部の圧力チェンバー付近で起きていた小爆発。原因は、主蒸気逃がし安全弁を開放した際、圧力チェンバー内に水素がたまり、地震によるベント管の亀裂から入った酸素と反応し水素爆発した可能性が高い。3月27日には2号機のタービン建屋内で千万倍の放射線が計測され、原子炉損傷の事実を最早誰も否定できなくなった。このような圧力チェンバー周辺の損傷が3号機でもなかったとは言い切れない。大量の使用済核燃料にも1㌫のPuが含まれ飛散した可能性がある。事態はまさに致命的という他ない。 

原発推進勢力は、流砂のような薄い地殻の上で危険極まる賭けを50年続け、ついに完全敗北した。浜岡、若狭の地殻は今すぐM8以上の地震が来て矛盾がない。全ての原発を即時停止し、使用済み核燃料を地下深層に埋設しても地殻が動けば不測の事態におちいる。それらは永遠に熱と放射線を放出しながら滅亡の危機に私達をさらし続ける。破局的危険を隠蔽し原子力から利潤をむさぼる電力資本と、その利権に巣食い核兵器所有をもくろむ極右政治屋ども、取り巻きの東大の物理学者と放射線医師、幾多の差止め訴訟を棄却した悪徳裁判官、福島第一の事態はそれら金と権力に狂う徒輩が寄って集って作り上げた≪死のシステム≫による人災そのものである。

復旧不能の甚大な犠牲と汚染を招来したこの原発・核兵器犯罪集団をどのように処罰すべきか、この「サディストのブタ共」をこの世界から永久追放するのはまさに私達の仕事である。

 
津波よりも恐ろしい放射能
                                        畑 真理子

福島の原子力発電所が大変な状態になっている。周辺住民の方々は一刻も早く避難していただきたい。

放射能は津波よりも恐ろしい。
放射能は風に乗ってどこまでも飛んで行き、目には見えないからである。そして吸い込むと胎内被曝ということもある。

私はここ十年以上、チェルノブイリの原発事故にあった子ども達を細々と支援してきた。
子ども達は、チェルノブイリから遠く離れたところで被曝した者もいるのである。そうして被曝をしたら、その子はもちろんのこと、その子ども達から生まれた子どもたちまで被害を負って生きていかなければならない。

私はマスコミの皆様に、この放射能がどれだけ恐ろしいものであるのかを正確にそして早く報道していただきたいと切に願っている。

富山県とて絶対に関わりがないという保証はどこにもないのである。
by fujikoshisosho | 2011-04-01 15:37 | 関連3. 原発と不二越訴訟


第二次不二越強制連行・強制労働訴訟を支援する北陸連絡会  連絡先  メールhalmoni_fujikoshisoson@yahoo.co.jp   電話 090-2032-4247 住所 〒090-0881富山市安養坊357-35


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